décadence

日記のような、短編のような、詩のような、俺

セブンティーンにSheを連れて、あの写真と俺は今

昨日、寝る前に音楽を聴きながら、天井を見つめていると、あの子のことを思い出してしまった。名前はちひろにしとこう。高二の時はクラスに友達がいなくて、自分が嫌いで、ほんと辛かったっていう話はもうこのブログで何回かしたんだけど、まぁ実はこの時に初めて俺は本気の恋(片思い)をした。気持ちに整理がついたから、今日はそれについて書こうかね。バカにしてくれ、そうだよバカなんだ俺は、自分でも分かってる。

 

年明け前の最後の席替えで、ちひろは俺の横の席になった。それまでは明るい女の子ぐらいの印象しかなかった。というか、ほんと、恋なんかしてる余裕がなかった。学校に行くことだけで精一杯だった。クラスメイトを殺したかった。とんでもなく無愛想で驚くほど暗い俺にもちひろは笑顔で話しかけてくれた。話しかけてくれて単純に嬉しかった、とりとめもない会話が極限的に楽しかった。ちひろとっては本当に何んでもない会話だったんだろうけど、俺にとっては先生たちの話よりも何億倍興味があった。ある日、ちひろに「数学のテストで、勝負をしよう!」と言われ、俺は真に受けて、死に物狂いで勉強した。結果、そのテストは満点を取ったのだが、ちひろにその答案用紙を見せると、一言、「気持ち悪い」。冗談だと思えなかったピュア(アホ)な俺は愕然として、結構落ち込んだ。えっ!冗談だよね?

 

三年になってクラスが変わって、話す機会がどんどん減っていった。受験勉強に集中するためだと、自分を欺いて、欺いて、欺いて、受験が終わる頃になると、もうちひろのことは忘れていた。

 

一人暮らしで頭がイカレてしまった俺は、寂しさのあまり、封印していたちひろとの思い出を解放してしまう。抑えきれぬ思いのままに初めて自分から行動した。なけなしのツテを頼りにちひろのラインをゲットする。数学の解答のような堅苦しい、かつ下心丸見えのライン、ちひろの返信に独りで一喜一憂していた。ちょっと想像してみてよ、うん、すげぇ気持ち悪いね。悲しいことに帰省が大学生活唯一の希望だった。

 

服も買った、髪も切った、デートプランだって色々考えた、もうやるしかないって思った。勇気を振り絞って、遊ぼう!とラインをした、すると呆気なく、二週間先まで予定があるから、、、と言われた。虚無、虚無、虚無、虚無、そして虚無だった。

 

寒い日だった、弁当の料理がアイスのように冷たくなっていた。何気なく横を見ると、ちひろが友達と楽しそうに話をしながら、マスクを取って、飴玉を口に入れようとしていた。背後の窓からさす、暖かな光が、ちひろの後光となって、下手に塗られたチークと、間抜けな俺の顔を照らしていた。その瞬間、シャッターが切られて、俺はちひろからすぐに目を離した。あの時、死んでしまいそうな勢いで動悸が早くなったな、と思い出に耽っている俺の動悸も早くなっていた、、、、あの写真は今でも頭の中。

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