décadence

日記のような、短編のような、詩のような、俺

前菜は直感、メインはレバニラ定食、デザートは涙の共感、お代はツケで

 サークルの女の子で、前から気になっていた子がいた。顔はお世辞にも可愛いとは言えず、異性としてと言うよりは、一人の人間として気になっていた。なんだか、自分と似たような暗い雰囲気、おんなおんなしていない、けれどもジャニーズもBLも好きじゃなさそうな、隠しきれない擦れてきた女の匂い。その子はある時、サークルのランニングの後に、恋愛話できゃっきゃっきゃっきゃっしてるバカ女子大生や、自分が大学生であることを誇りに思っていそうな本当に薄っぺらくてくだらない男たちから、独り離れて、くっさいトイレの前の汚いベンチでうずくまっていた。その時に、俺はその子に強い興味とシンパシーを感じた。直感としか言いようがない、オーラとでも言おうか。

 

俺の直感はあながち間違っていなかったのだ。

 

昨日、サークルの会議みたいなクソつまらないやつの後の飯食い会で初めてその子と話すことができた。この飯食い会っていうのは先輩が奢ってくれんだ。会議で本当に一言も発さないで、無能を極めていた俺だったが、背に腹はかえられぬ、図々しくも飯は食いたいと恥と外聞を忘れて飯食い会へ参加した。その子は思っていたよりも社交的で、俺の何倍も周りに気を遣えて、茶髪で細身のちゃらけた男よりも全然芯が強くて、普通にいい人だった。まぁそれだけだったら、ほんと興ざめなんだけど、それだけじゃなかった。なんと、レッチリとジョンフルシアンテのことを少し知っていたのだ。興奮してしまった俺は、それまで周りの大学生会話に一言も関わらないで図々しくも無料のレバニラ定食をがっついていたのに、それを聞いた途端、何かが憑依したかのように饒舌になった。普段なら、女に質問なんて不自然にしかできないのに、好きなアーテイストを無意識のうちにごく自然に尋ねていた。彼女はMy bloody Valentineが好きらしい。いや〜本当に素晴らしい。興奮しすぎた俺は家に帰って、彼女のラインを友達に追加すると言う暴挙に出た。

 

おまけとして一つ言いたいことがある。オナ禁にメリットがあるかどうかはさておき、生身の女との交流がオナニーを抑止するためには一番効果的というのは逆説的な本当だと、俺は思う。根拠は微塵もない、だが、これは本当にそう思うのだ。

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