décadence

日記のような、短編のような、詩のような、俺

負けて自棄酒、空はさめざめ

昨日は柄にもなく大学祭の打ち上げに参加し、羽目を外してお酒を飲んだ。そして、俺は昨日初めてお酒の本当の魅力を知った。なんだか、これは絶対に書かなければいけないような気がするのでコタツに入りながらタラタラとブログに書きつける。

 

俺はあんまり、というか全然酒に強くない。初めてちゃんと飲んだお酒はほろ酔いで、一本飲んだだけで猿みたいに顔が真っ赤になって千鳥足になった。その時は美味しいのか美味しくないかもよくわからなかったし、俺って酒に強くねぇなぁと思ったりもして、ちょっと悲しくなった。酒に強い人が単純にカッコいいって思ってる俺はバカ男かもしれないけど、まぁそんなんどうでもいいや。で、次に飲んだのはカニちゃんと遊んだ時で、わる〜いカニちゃんはコンビニで堂々とお酒を買い、その上それを俺に飲むように言ってきたのだ。もうこれは死刑ですね、酌量の余地なし。んで眠たい目をこすりながらお酒を飲んだら、なぜだか前より少し美味しく感じた。相変わらず顔は赤くなったけど。翌日の夜は公園でブランコに揺られながら二人でお酒を飲んだ。ちなみにこの時に俺は初めてタバコの吸い方を覚えて、お酒とダサカッコつけた自分に少し酔っていた。

 

前置きはこれぐらいにしてイエスタデイのことを書くとしよう。昨日の打ち上げには、まだあんまり仲良くない同期とか、名前も分からない先輩とか、綺麗でお上品な女性とかがたくさん来ていた。なおかつ、四日間雑踏のストレスに揉まれたからか、いざ会場に行ってみると、場のいかにも大学生という雰囲気に飲まれて少し憂鬱になった。それに俺は、打ち上げの直前である失態を犯して、肩身が狭くなっていた。大祭の店長と副店長にメッセージカードを書いて打ち上げの時にそれをサプライズで渡すっていうのがこのサークルの伝統らしく(伝統ならばサプライズにはならないだろうが!矛盾してるじゃねぇかよこのサブカル野郎!、ハイ論破!)、新参者の俺もそれを書いて打ち上げまでに担当の先輩にこっそりと渡すようきつく言われていたのだが、ぼけっとしていたボケな俺はあろうことか店長と副店長がいる目の前で担当の先輩にメッセージカードを渡してしまった。渡した時の先輩の反応が妙に冷たくてなんかおかしいなぁと思ったんだけど、ラインで怒られるまで気づかなかった。怒られたけど、自分で自分を笑ってしまった。まぁそんなこんなで、あくまで飯代を浮かすためだけだと自分に言い聞かせて、全く酒なんか飲まないつもりで参加したのだが、前に座った笹尾という大学で唯一本音で話せるダチがバカみたいに酒を飲み始めて、それにつられる形で俺も飲み始めた。

 

最初は周りを気にしてピッチを抑えていたんだけど、いつもの5倍ぐらい饒舌になるわ、自然に女子に話しかけれるわ、声は大きくなるわで、どんどん楽しくなってきて、もう本当に楽しくなってきて、と同時に日頃の溜め込んだ鬱憤がふつふつとこみ上げてきて、時を経るごとにピッチが早くなっていった。同期の同じパートでめちゃくちゃモテる女の子がいるんだけど、その子目当てで店に来る男が大祭のとき何人もいて、人脈ゼロダチ少々の俺は羨望を通り越して本当に驚いた。本当に世の中にはモテる人間がいるんだなぁとしみじみ感じた。そして俺は勝手にその子に人間としての一種の敗北感のような劣等感を感じていた。俺は完全に人間としてその子に負けていた。押さえつけていた多くの劣等感がアルコールによって引き出され、それに呼応するようにして、酒が美味く感じてきた。飲んだ一瞬は気持ちいいんだけど、すぐに憂鬱になってきて酒が美味くてまた飲むみたいな繰り返しだった。いつのまにか笹尾は完全に酔っ払っていて、頻繁に頭をかきむしながら終始にやついていた。俺のいた机は俺と笹尾を含めた同期5人で、この5人と先輩二人で大祭の四日間演奏をした。(モテる女の子もこの五人の中に含む)もちろん何回も5人で練習した。こういうことをするとすぐに俺はサッカー部だった昔の癖で変なチーム意識がついてしまって、普段の根暗を封印して仲良くなろうと努力するのだが、昨日はそれが酒の力でスムーズに行えて本当に楽しかった、もしかしたら今年一番かもしれない。五人の中で俺と笹尾だけが酔っていて若干浮き気味(笹尾は女子二人にちょっと白い目で見られていた)だったけど、みんな楽しそうで普段は言えないことも笑いながら言っていて、なかなかよき雰囲気だったと思う。お酒の力があれば女子と普通に話せることを俺は知った。

 

ロースタートだった打ち上げだったが、終わってみればめちゃくちゃ楽しんでる自分がそこにいた。外に出ると風が冷たくて、「夜風に当たってこい」っていうセリフを身を以て感じながら、またしても憂鬱になりかけた俺は勢いで見知らぬ先輩だらけの二次会にドランク笹尾と参加した。本当に酒が飲みたいだけだった。二次会で出身が同じ先輩と話すことができてちょっと嬉しかった。ドランク笹尾は途中で完全に潰れてしまい何回かトイレについていった。鏡に映った俺の顔はバカみたいに紅潮していて、笹尾の顔は異常なほどに血の気がなかった。あのコントラストを思い出してブログを書きながら笑ってしまった。おひらきになるとドランク笹尾を家まで送ってあげた。これが女だったらドミノピザなのになぁ〜なんて思いながら空を見上げると異常に星が綺麗でさめざめで、笹尾は電柱に手をつけて、酸っぱそうなよだれをだらだらと排水口に垂らしながら、「つわりだぁ」と弱々しい声を漏らしていた。その光景がバカみたいにエモくて、これは絶対に思い出になるなぁとそのとき確信した。無性に音楽が聴きたくなって、笹尾を家まで送り届けると、イヤホンをつけて自転車を爆走させて家に帰った。途中で頭がめちゃくちゃ痛くなってきて、歌を歌っても誤魔化せなくて、でも、なんかすごく冷たい空気と今の感情が気持ちよくて、自然と自転車のスピードが上がっていた。家に着くと、シャワーだけ浴びて歯を磨かずにすぐに寝た。明日の一限出れんのかなぁとまどろみながら。

 

今朝起きると、頭がすごく重かった。昨日の記憶が異常にぼやけていて、自分の言動を思い返して、少し嫌な汗をかいた。また自棄のお酒が飲みたいな。

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