デカダンス

日記のような、短編のような、詩のような、俺

108号室とteto

「台風がなんだってんだよ! バカヤロウ!」

 

絶対に言うだろうなって思ってたら、案の定、開口一番に叫んでた。

 

 

 もう辞めてしまったけど、ちょうど一年前ぐらいに登山部で使ってた水滴を弾く無駄に性能が良いカッパを着込み、愛車のヨウ3号に乗って、tetoのライブを見に行ってきた。

 

 笹尾とずんだ餅の三人で行く予定だったのだけれど、台風のせいで、仕方なく一人で行くことになってしまった。雨は大して強くなかったし、一人の楽しみを知っているから良いんだけど、どうせなら三人で見たかった。ライブ終わった後に、どっかでご飯でも食べようかと画策してたのに、頓挫。なんだか不完全燃焼だったので、家で一人でしゃぶしゃぶをしながら、ビールを飲むことにした。この独り打ち上げの名は、夏休み終わっちゃったよ、にしておこう。まぁずんだ餅とはこないだ遊んだばかりだし、笹尾とは会いたくなくてもいずれ会うだろうし、振替のライブもあるみたいだから、そう気を落とさずに、秋を超えて、冬を待つ。ずんだ餅くんとゴリラくん、その節はどうも。焼肉屋で裏切られた、僕の気持ち。

 

 そんなこんなで、少々雨に濡れながら、と言うか、冷たい雨をバコバコ弾きながら、天井の低い小さなライブハウスに着いてみれば、台風がどうのこうの言ってた割には、人がたくさんいて、オラ驚いた。パッと見た感じの概算だと、6割ぐらいは来てたような気がする。本当に馬鹿な奴らだ。

 

 tetoのライブを見に来る人は俺と歳が近い、「若者」が圧倒的に多くて、その中には、よく見たら薄汚い芋カップルとか、型落ちヤンキーとか、メンソールヘラヘラ女とかも一定数いて、ほんと、バイト先でハぶられてたり、高校の時に便所で弁当食ってたような俺にとっては、ライブハウスという場所は、同窓会の次に肩身がせまい場所なのだ!! (行ったことないし、行く気もないし、行くアテもないが)

 

 ましてや、カッパを着て、メガネをかけてる宮崎勤みたいなやつなんて、いるはずもなく、周りを見れば、清潔感漂う白のバンドティシャツをブルージーンズにインしたちょっと可愛い女の子ばかりで(いや気のせいだとは思うけど、tetoの女ファンは可愛い子が多い気がする)、性欲解放! と言うのは冗談だけど、一昨日ヌイタばっかりだし、マジで満員電車で痴漢積分するより、ライブハウスでした方が、よっぽど効率的だと思いますよ、拝啓、口の臭いオッさんたちへ。

 

 肝心のライブはと言うと、もはや言うまでもなく最高だった。新しいアルバムの曲がほとんどで、あんまり歌えなかったけど、スンゲェ楽しかった。笹尾とずんだ餅は、這ってでも来るべきだったと思うよ(1227)。演奏もさることながら、voの小池さんの暴れっぷりも進化していて、何度も客の方にダイブしてた。俺、三回も小池さんの髪の毛くしゃくしゃしちゃったよ。カートコバーンがダイブしてる映像は見たことあったけど、生で見たのは初めてで、よくわからないけど笑っちゃった。

 

 「この曲がいいんだよ!」とか「この歌詞が好き!」とか、そういう俺の有り余る綺麗な純情はそっと胸にしまっておいて、そう、もう俺は20歳なんだから、純情なんて、他人から見ればやかましいだけなんだから、だけど、だけど、みんなに聞いてほしいなteto。本当にいいからさ、「俺、teto好きな女の子じゃないと、好きになれないよ」とか気持ち悪いこと口走っちゃいそうなぐらい好きなんだよなぁ。なんで好きなのかはよくわからないけど、好きなんだよな。恋ってそうやん。

 

 俺の大学生活の大半は108号室で過ごす無為無策な時間。海外にもディズニーにもいかないで、この部屋で何回もセンズリこいて、何十時間もウイイレして、夜中に泣きそうになって、便所の前でぼんやり食パンかじって、形だけ空腹満たして、換気扇の下で一丁前に煙草吸って、teto聞いて、ブログ書いて、硬いベットで寝て、起きて、学校に行く。それだけ、でもこんだけって、感じの毎日。

 

 たまに、昔に書いた自分のブログの記事を読むことがある。文章力もないし、言葉間違って使ってるし、臭いし、読んでてて痛々しいし、長い。でも、そのまんまの自分がいて、なんだか愛おしい、ような。