デカダンス

日記のような、短編のような、詩のような、俺

怒りと虚しさ

 失恋の対処法なる、今の俺にとっては、馬鹿げたとしか思えない心理学の授業を受け終え、雨が降りしきる中、傘もささずに、哲学書片手に魔王の城セイユーへ買い物に。朝から頭の中ではwhite stripesのblue orhid(青いラン)と、jack whiteのsixteen saltines(16枚のクラッカー)が流れっぱなし。そして、家に帰ってくるやいないや、カーテンを閉め切って、四角い枠の中で燃える瞬間絶頂アイドルで、俺のドロドロの未来をトイレットペーパーに見切り発車、3pm。藤江志帆の口の中で、俺は小さく叫ぶ。「くそったれ、こんなもんなのか、こんなもんなのか? いつか絶対に俺はやってやるからな、あんな奴ら全員蹴散らしてやる」。すっとして、虚脱した体を引きずって換気扇の下へ、アイスコーヒーをラッパ飲みしながら一服。オリオンビールに灰を落として思い出す、過ぎた日々と、堕ちた思い。換気扇はため息を吸って、外に出す。荒んだ心に畳み掛けるディストーション

 

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 すべきことがあると何もやる気が出ず、優しくされると不貞腐れてしまい、余裕を見せつけられるとめちゃくちゃ焦る。300円で買ったドラクエジョーカーで、なんとか今日をやり過ごす。

 

 最近、サークルの奴らがウザく、鬱陶しく感じてしまい、練習が終わるとすぐに、ろくな挨拶もしないまま、一人そそくさと帰ってしまっている。うまくいかなくて、うまく指揮ができなくて、隣に座ってる男はバカみたいに弾けてるのに、デザイン学科の女は楽しそうに指揮棒を振っているのに、機械工の俺は思ったようにギターが弾けなくて、そのドヤ顔をちょっとだけ殺してやりたくて、笑いながら冗談の一つや二つを飛ばす余裕が微塵もなく、なのに、周りの奴らは寄って集まって楽しそうに笑ってるし、あぁこれおきまりのダメパターンじゃねぇか、って一人腐ってしまう自分を笑う。そもそも俺みたいな奴がマンドリンサークルなんかに入ってしまったのが間違いだったのだ。下ネタなんて絶対に言えねぇし、おまん子臭い、だなんて言おうもんなら一瞬で村八分にされるだろう(それはどこで言っても同じです)。北から来た野蛮な俺は上流階級の都会人に完全に舐められていて、俺の話なんて誰も聞いちゃくれやしない(このセリフ、なまらダセェ! あ! 田舎っぺだ)。特にあの最前列に居座った小汚ねぇリスみたいな顔した脇から変な匂いがしそうな女! あいつ、あいつ、本当にムカつくわ。髪を思いっきり引っ張った後に、顔面に膝蹴りしてやりたい! 十二年間、サッカーで鍛えた俺のキック力なめんなよ! 豪炎寺なんて敵じゃねぇからな。俺の黄金の右足はな、ボールじゃなくて、人を蹴るためにあるんだよ、わかったかクソどもがよ・・・・・・・・(弟の前で野球部の男にボコられた〜)。玄関に置いてあった段ボールをその女に見立てて、チンピラみたいなことを言いながら、続けざまに二回蹴り飛ばした。

 

 あぁ、中学生の時に、空になったティシュの箱を振り回しながら泣きわめく母ちゃんの腹に、前蹴りを食らわせた時と、同じような気持ちだ。怒りと虚しさがごちゃ混ぜで、もう本当によくわからなくて、全部自分が悪いのに、悲しい、だなんて卑怯なことを言ってしまう。もう黙って、諦めて、練習しよう。どうやっても、やっぱりなれないんだよあいつらみたいにはさ。

 

 

 

 

 お口直しにどうぞ

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  radioheadレディオヘッドだぞ、ラジオヘッドじゃ無いぞ、ジャンバーをジャンパーっていうのと同じくらいダサいぞ)、あんまり得意な分野ではないが、好きな曲はいくつかある。その中でもこの曲は高校生の時から聞いている思い入れのある曲だ。ぜひ目をつぶって聞いてほしい。優しい浮遊感と高揚感に包まれる。この曲を聴くと、かあちゃんと二人で行った病院の帰りに、少し曇った車の窓から見えた冬景色を思い出す。そう言えばあの時も、他人の優しさを破り捨てて、一人で腐ってたな。なんで自分だけ、みたいなこと言ってたな。なんも変わってねぇな。